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提出物フォルダ構成とファイル命名規則のベストプラクティス|審査側が迷わない“通し方”設計

建設業許可・経審・入札資格申請は、同じ資料を何度も取り回す手続きです。
本記事では、審査側が迷わず確認でき、社内でも再利用しやすいフォルダ構成とファイル命名規則の作り方を、実務手順とチェックリストで解説します。差戻しや再提出の手間を最小化することが目的です。

H2: まず決めるのは「マスター」と「案件」の分離

マスター=恒久的に使う定型資料(登記事項、就業規則、資格者証 等)

案件=提出先・提出日ごとの束(今回の許可申請、今年度の経審、○○市の入札資格 など)

ポイント

マスターは年フォルダでアーカイブし、最新版へのショートカットを案件側に置きます。

案件フォルダは提出日で版管理し、再提出は**サブ版(v1.1, v1.2)**で残します。

H3: 推奨トップ構成(例)
/ConstructionCompliance/
01_Master/ ← 恒久資料
02_Permission/ ← 建設業許可(新規/更新/業種追加)
03_Keishin/ ← 経営事項審査(年度別)
04_VendorReg/ ← 入札参加資格(発注機関別)
90_Templates/ ← ひな型(様式・チェック表)
99_Archive/ ← 完了一式の保管

H2: マスターの中身と更新ルール

01_Master/Company/:登記事項、定款、商号・住所の表記規程、社判見本

01_Master/Office/:賃貸契約、固定電話・回線契約、標識・内部写真、帳簿保管ルール

01_Master/People/:経管・役員の議事録・分掌、専任技術者の資格一式、常勤性三点(社保・給与・就業場所)

01_Master/Finance/:直近決算、勘定科目内訳書、納税証明、借入一覧、残高証明

更新ルール

差し替えは版番号+日付を付与(例:Keikan_分掌規程_v3_2025-04-01.pdf)。

差し替え前版は/99_Archiveへ移し、最新版のショートカットを案件側に置きます。

H2: 案件フォルダの標準構成(提出先ごとにコピペ運用)
/02_Permission/2025-11_新規_兵庫県/
00_目次_提出物一覧.pdf
01_会社基礎/
02_営業所/
03_人員_経管/
04_人員_専任技術者/
05_財務税務/
06_許可様式/
07_追加資料_質疑応答/
99_提出控_受付番号/

00_目次は審査側の導線。フォルダ→ファイル名をそのまま列挙し、クリックで辿れるようにします。

07_追加資料に補正回答や問い合わせ記録を集約し、提出済み版は99_提出控へ確定保存します。

H2: ファイル命名規則(番号+内容+版+日付)

ルール:{2桁番号}_{カテゴリ}_{内容}_v{版}_{YYYY-MM-DD}.pdf

例(専任技術者)

04_専任_資格者証_両面_v1_2025-11-11.pdf

04_専任_常勤性_社保給与就業_v1_2025-11-11.pdf

例(経管)

03_経管_登記事項_就任退任期間_v2_2025-11-11.pdf

03_経管_分掌規程_決裁権限_v1_2025-11-11.pdf

ポイント

日本語+半角英数字の混在でOK。全角スペース禁止、記号はアンダースコアのみ。

両面書類は一体PDF、解像度300dpi以上、パスワードなしで統一します。

H3: 目次の書き方(審査導線を可視化)
00 目次(リンクつき)
01 会社基礎
├ 01_会社_登記事項_履歴_v3_2025-10-01.pdf
└ 01_会社_定款_目的追補_v1_2025-05-20.pdf
02 営業所
├ 02_営業所_賃貸契約_v2_2025-09-15.pdf
├ 02_営業所_固定電話契約_v1_2025-08-01.pdf
└ 02_営業所_標識_内部写真_v2_2025-11-01.pdf

H2: 電子申請に強い“提出物パッケージ”の作り方

容量対策:カテゴリごとに分割PDF、全体はZIPでまとめます。

通し番号:目次とファイル名の2桁番号を一致させます(審査側の検索性向上)。

リンク切れ防止:目次PDFは相対パスのリンクで作成します(同階層配布を前提)。

更新通知:補正時は差替えファイルのみ再提出し、差替え一覧をテキスト1枚添付します。

H2: ありがちな失敗と回避策

表記ゆれ(商号・住所・代表者名・電話)

回避:登記表記をマスターにして、変換辞書で置換。提出前に一括検索で確認します。

同種資料が重複(例:古い資格者証が混在)

回避:_v{版}で一本化、旧版はArchiveへ自動移動するルールを徹底します。

解像度不足・裏面欠落

回避:スキャン設定をプロファイル化(300dpi/グレースケール/PDF/A)、両面は一体化。

通し番号と目次が不一致

回避:ファイル名は目次から生成(逆にしない)。生成用の命名テンプレを使用します。

補正でフォルダが崩れる

回避:補正は07_追加資料に集約→受理後に正位置へ反映、提出控を99に確定保存します。

H2: 提出前チェックリスト(コピペ可)

マスターと案件の分離ができていますか。

目次PDFに通し番号・ファイル名がすべて載っていますか。

表記統一(商号・住所・代表者名・電話・日付・全半角・ハイフン)が完了していますか。

両面一体PDF・300dpi・パスなしで統一されていますか。

常勤性三点(社保・給与・就業場所)の期間が一致していますか。

経管の連続性(就任/退任・分掌・議事録)が一本線で説明できますか。

財務の期間整合(決算・納税・残高)が取れていますか。

補正時の差替え一覧テンプレを同梱しましたか。

**提出控(受付番号)**の保存フォルダが決まっていますか。

再利用を想定し、ファイル名に版・日付が入っていますか。

H2: FAQ(よくあるご質問)

Q. 日本語ファイル名は避けたほうが良いですか。
A. 多くの自治体システムで問題ありませんが、念のため英数字+日本語の軽い組み合わせ、または英数字のみに統一すると無難です。

Q. 目次PDFはどうやって作るのが早いですか。
A. Word/Excelで目次を作成→PDF出力→相対パスでリンクを付ける方法が簡便です。

Q. フォルダ構成は提出先が違っても共通化できますか。
A. はい。上位階層は共通、提出先特有の様式は06_許可様式や04_VendorReg/{機関名}に寄せて吸収します。