- 所長コラム
自己資本500万円の落とし穴
建設業許可の自己資本500万円には落とし穴がある?形式だけでは危険な理由、債務超過との関係、節税とのバランスを行政書士が実務視点で解説します。
建設業許可の財産要件でよく聞く言葉。
「自己資本500万円あります。」
一見、安心できそうです。
しかし――
ここに“落とし穴”があります。
今日は、建設業許可における
自己資本500万円の本当の意味と危険ポイントを解説します。
■ 500万円は「最低ライン」にすぎない
建設業許可(一般建設業)では、
👉 自己資本500万円以上
が原則です。
しかしこれは、
「最低限の経営体力があるかどうか」
を見る基準にすぎません。
安全圏ではありません。
■ 落とし穴① ギリギリ500万円
自己資本がちょうど500万円、または510万円。
法律上はOKです。
しかし実務では、
少し赤字が出る
役員貸付が増える
資産評価が下がる
だけで、簡単に基準を下回ります。
ギリギリ経営は、許可維持のリスクになります。
■ 落とし穴② 債務超過予備軍
自己資本500万円をクリアしていても、
借入が多い
利益が出ていない
キャッシュが薄い
場合、実質的な体力は弱い。
許可は維持できても、
融資
経審
元請評価
で不利になります。
■ 落とし穴③ 節税優先の決算
実務でよくあるのが、
「税金を減らすために利益を出さない」
結果、
利益が残らない
自己資本が増えない
経審点数が伸びない
短期的には得でも、
長期的には機会損失になります。
建設業では、強い決算が武器です。
■ 落とし穴④ 見せ金の発想
一時的に借入をして通帳残高を増やす。
形式上は整います。
しかし、
実態が伴わない
継続性がない
場合、信用力は向上しません。
財産要件は“見せる制度”ではなく、
“支える制度”です。
■ 自己資本とは何かを正しく理解する
自己資本とは、
👉 資産 − 負債
です。
つまり、
利益を積み上げる会社は強くなる
赤字を重ねる会社は弱くなる
当たり前の話ですが、
ここを軽視すると後で苦しくなります。
■ 500万円の真実
500万円とは、
👉 「許可の入り口」
であって、
👉 「経営のゴール」ではない
ということです。
本当に重要なのは、
自己資本を厚くすること
利益を安定させること
財務体質を強くすること
です。
■ 実務の本音
行政書士として感じるのは、
「許可を取るための500万円」だけを見ている会社は伸びにくい。
「許可を武器にするための財務設計」を考えている会社は伸びやすい。
この差は、数年後に大きく開きます。
■ 結論
自己資本500万円は通過点です。
本当に見るべきなのは、
👉 会社の体力
👉 将来の戦略
👉 許可を活かす設計
建設業許可は手続きではなく、
経営の基盤です。
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