- 所長コラム
建設業許可の財産要件とは?500万円の真実
建設業許可の財産要件とは何か?自己資本500万円の意味、資本金との違い、赤字でも取れるのか、実務で多い誤解を行政書士が分かりやすく解説します。
建設業許可の相談で、必ずと言っていいほど出てくる言葉。
「500万円あります。」
しかし――
ここに大きな誤解があります。
建設業許可の財産要件は、
単に“500万円あるかどうか”の話ではありません。
今日は、その「500万円の真実」を解説します。
財産要件とは何か?
一般建設業許可を取得するためには、
👉 自己資本500万円以上
または
👉 500万円以上の資金調達能力
が必要です。
これは、
「最低限の経営体力があるか」を確認する制度です。
よくある誤解① 資本金が500万円あればOK
これは半分正解で、半分危険です。
法人の場合、
資本金500万円以上であれば原則クリア
ですが、問題は「現在の財務状況」です。
例えば、
累積赤字が大きい
債務超過に近い
場合は、単純に資本金だけでは判断できません。
よくある誤解② 通帳に500万円あれば大丈夫
これも誤解です。
通帳残高が500万円あっても、
借入金で一時的に入金している
すぐに引き出している
場合は、実態が問われる可能性があります。
財産要件は“見せ金”でクリアする制度ではありません。
自己資本とは何か?
自己資本とは、
👉 資産 − 負債
の差額です。
決算書で確認されます。
つまり、
利益を積み上げている会社は有利
赤字が続いている会社は不利
という構造です。
赤字でも許可は取れるのか?
結論:
状況によります。
赤字でも、
自己資本が500万円以上ある
財務内容が安定している
場合は可能です。
しかし、
債務超過
自己資本がマイナス
の場合は厳しくなります。
500万円は「最低ライン」でしかない
ここが最重要ポイントです。
500万円は、
👉 許可取得の最低条件
であって、
👉 経営の安全ラインではありません。
元請や金融機関が見るのは、
利益の継続性
財務の安定性
自己資本の厚み
です。
節税しすぎた会社の落とし穴
実務で多いのが、
「税金を減らしすぎて自己資本が薄い」
ケースです。
確かに税金は減ります。
しかし、
経審で不利
融資で不利
許可更新で不安
という副作用が出ます。
建設業では、
“強い決算”が武器になります。
資金調達能力でクリアする方法
自己資本が不足している場合、
金融機関からの融資証明
残高証明
で要件を満たす方法もあります。
ただし、これは一時的対策であり、
財務体質そのものの改善とは別問題です。
財産要件は「信用の入口」
建設業許可は、
法律を守っている
一定の体力がある
という信用の証明です。
財産要件は、その入口にすぎません。
結論:500万円の本当の意味
500万円とは、
👉 「最低限、潰れにくい会社かどうか」
を測る数字です。
しかし、
会社を成長させたいなら、
自己資本の厚み
利益体質
財務設計
まで考える必要があります。
建設業許可は、
単なる手続きではなく、
経営の設計図です。
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